環境省生息域外保全モデル事業 (2008-2009)

 はじめに

広島県内でナゴヤダルマガエルが絶滅の危機に瀕しています。安佐動物公園では早急な保護活動が必要と判断し、平成15年(2003年)から広島県などと協力して保護個体の飼育と繁殖など生息域外保全に取りくんでいます。
 現在この保全活動は,残り少ない生息地そのものを守る活動(生息域内保全)や、新たな生息地を創り出すという形で発展しています。
 さらに、平成20年度には環境省の生息域外保全モデル事業の指定を受け2年間にわたり地域と協力してダルマガエルを保護する活動に取り組んでいます。
ナゴヤダルマガエル

生息域外保全

野生動植物の絶滅を防ぐためには、その種が自然に生息している場所で保存すべきです。しかし、生息地が消失したり、さまざまな理由で生息域内での存 続が困難となったときには、一時的に動物園や植物園など生息域外の施設に退避させることが必要です。一時的な退避からさらに増殖をはかり野生復帰を図ることも視野に入れた保全を生息域外保全といいます。国内の動物では佐渡のトキや兵庫県のコウノトリ、ツシマヤマネコなどの取り組みが具体的な例といえます。