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2022/09/05オオサンショウウオが産卵(9/5)
安佐動物公園のオオサンショウウオ保護増殖施設(非公開)において産卵がありました。産卵日は令和4年8月30日(火)、9月1日(木)で、産卵数は約1000個です。当園での産卵は令和2年9月27日以来の2年ぶりとなります。また、今回の産卵は、これまでで最も早い産卵日でした。
1 産卵
8月30日に産卵した個体は「クチ」(2006年11月に安佐町久地で保護された個体)です。クチは2013年から4回目の産卵です。
さらに、9月1日には「イガグリ」(1980年11月当園生まれの41歳の個体)が産卵しました。イガグリは2007年(平成19年)に世界初の三世繁殖に成功した個体で、17歳で初めて産卵してから15回の産卵経験があり、年齢が明らかな個体では世界最高齢での産卵記録を更新しました。
※オオサンショウウオの産卵行動について
自然界では、オオサンショウウオの産卵行動は多くの場合、雄複数頭と雌1頭で行われます。繁殖シーズンになると「ヌシ」と呼ばれる繁殖巣穴周辺で一番強い雄が繁殖巣穴を占有し、他の雄が繁殖巣穴に入ることを許しません。しかし、雌1頭がその巣穴に入って産卵行動が始まると、「ヌシ」のそれまでの攻撃性がなくなり、他の雄も巣穴に侵入して繁殖行動に参加できるようになります。一度の産卵が終ると、別の雌1頭と入れ替わり、同様の産卵行動が繰り返されます。このような産卵中の「ヌシ」の行動は、オオサンショウウオにみられるユニークな行動の一つです。
2 卵の展示(一般公開)
今回産まれた卵の一部(約30個)を巣穴から移動して、三井のリハウスぴーちくパーク内「どうぶつ子育ての家」で展示し、一般公開しています。オオサンショウウオの卵は数珠つなぎになって、まるで"真珠のネックレス"のような美しい卵です。