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2021/08/13【8/13:死因を追記】サバンナゾウの「アイ」が死亡しました(7/29)
安佐動物公園のサバンナゾウ「アイ」(雌、推定39歳)が、令和3年7月29日(木)に死亡しました。
1.アイの経歴
昭和59年 1月18日 南アフリカから、推定2歳で姫路セントラルパークへ
平成 8年 2月27日 東京都多摩動物公園に移動
平成10年 4月25日 雄のパオを出産
平成14年 6月13日 雌のマオを出産
平成21年 3月 4日 群馬サファリパークに移動
平成23年11月17日 広島市安佐動物公園に来園
2.死亡の経緯
当園での繁殖を目指して約10年間にわたり、アイを飼育してきましたが、時々砂を食べることが原因で生じる便秘による疝痛症状以外には目立つ病気はありませんでした。今回の死につながる状況をビデオで確認したところ、7月29日18:26頃に座り込み、立ち上がろうとしたが起立できずに横になり、しばらくしてけいれんを起こした後に18:36頃に動かなくなりました。異常が出現して僅か10分余りの間に胃腸が膨らみ、肺を圧迫して呼吸ができなくなったものと考えております。
3.解剖検査で分かったこと
解剖して確認したところ、左後肢の大腿骨を骨折していたことが判明しました。ビデオ映像では、ふらついてお尻から座り込んだ際に左後肢が下敷きになり、この時に骨折したものと思われます。通常、横になった状態が長く続くと、胃腸内で発生したガスが溜り膨れてきますが、体位を変えて胃腸を動かすことでガスを体外へ排出します。ところがビデオ映像では、腹部の膨らみが解消されることはありませんでした。このことから、左大腿骨の骨折により体位を変えることができず、胃腸が急速に膨らんだものと思われます。
今までたくさんの方に親しんでいただき、本当にありがとうございました。
サバンナゾウの「アイ」(2015年11月撮影)