安佐動物公園について

組織と理念

開園時のパンフレット

開園当時のパンフレット

開園当時のパンフレットから 1971.9.1開園
建設経過のあらまし
この動物公園のめざすもの

広島市は原爆被災のために都市として必要な施設を殆んど失いました。そのため戦後の市政目標は都市機能の回復に重点がおかれ、その結果は中国地方における政治、経済、文化の中心となり、飛躍的な発展を遂げ日本列島の骨格を形成する七大中核都市となりました。都市機能の復活は人口の急増となり、市政の中心は市民の日常生活維持に必要な施策となり、社会教育施設やレクリエーション施設の整備は遅れがちであります。それらの中で、とくに動物園については戦前から本市にはなく、生きた動物を通じての情操教育やレクリエーションには隣県の岡山市や徳山市まで出向かなければその機会を得られない状況です。
本市の動物園は戦後いち早く市民から建設が要望されていましたが、昭和26年頃子供達によってなされた"一円募金"は要求の具体的な出発点となりました。
建設計画についてはいろいろのことがらが検討され、その候補地の選定や全体計画の立案は動物園界の大先輩である古賀忠道博士の手によってなされ、最初の建設は昭和42年度より4か年計画で始められました。
この計画ではアフリカ産の動物を展示する部分を主として、子供達が直接動物に触れることのできる子供動物園などができ将来において全体計画が完成すれば世界各地の代表的動物がみられるほか園周辺の後山地区の自然保護を含めて広島広域都市の重要を公共空地としての性格を持つものとなります。

場所と環境

動物公園の位置は広島市の西北方で道路延長にして約14.5kmの広島市安佐町後山にあります。この附近は海抜186m~218mの盆地です。用地は四方とも山に囲まれ、東西に1,200m、南北に500mの扇形で、全体としては南から北へ向けてなだらかな斜面となっています。
これらに若干の手を加えて傾斜を改良し、平地を造成して動物舎を配置いたしました。 この附近の気候は内陸性でやや山岳性でもあり夏の気温は広島市内とほぼ同じですが、冬の最低気温はやや低めとなっています。

交通条件

市の中心部から動物公園への交通はバス及び自家用車の便がもっともよいと思われます。ただし開園当初や、日曜祭日など混雑が予想される日は、自家用車よりも路線バスを利用される方が駐車場などの関係で好都合となるでしょう。
コースは国道54号線によって安古市町の古市まで行き、それより県道26号線で上安に至り、安小学校の前より県道勝木安古市線を安佐町へ向って約3キロメートルで到達します。また、国鉄可部線を利用して安芸亀山まで行き、太田川にかかってている共栄橋を渡り県道勝木安古市線を安古市に向けて約3キロメートルのハイキングによって来られるのも一興と思われます。このほか、北部からのコースとしては可部の町内より国道191号線と県道勝木安古市線を利用する方法、同方向からで太田川ぞいに県道下佐東線を利用する方法などもありますが、これらは道路事情があまりよくありませんので、余りおすすめはできないと思います。

面積および計画区分

計画の用地は496,273㎡であり、建設は第1期計画として、用地の中103,000㎡を動物公園の一部として整備し、附帯の施設として駐車場などに38,000㎡を整備いたしました。
第1期計画は昭和42年度に始まり、昭和46年度までの5か年で、この期間に整備できた部分をこのたび一般公開することとなったのであります。

ごあいさつ
広島市は、西日本における拠点都市として急速を発展をつづけていますが、いまだ、幾多の整備を必要とする都市環境施設があります。わけても社会教育施設の整備は今日広島市における懸案の一つであります。
このたび永年の市民のひたむきな希望と夢が実を結び、西日本においても類をみないこの動物公園の完成となりました。
今日都市の発展につれて、自然に親しむ機会はだんだん少なくなりつつありますが、動物公園は豊かを自然の中で、人間としての生きるよろこびを与えてくれる場であります。
この緑濃い自然に囲まれた安佐動物公園は、動物の生態展示を中心としたもので、展示は主として無柵放養式により、動物地理学的を配列を行っており、野生動物の自然に近い状態を十分観察できるように配慮してあります。
健全なレクリエーションに、また広域的に利用される社会教育の場として、この動物公園が広く利用されるよう、今後も内容充実に努力してまいりたいと存じます。
開園にあたり関係各位の深いご理解と、ご尽力に感謝するとともに、今後とも一そうのご支援ご協力をお願いいたします。

広 島 市 長  山 田 節 男

祝   辞
原爆により焼土と化した広島に生き残った不幸を子供たちによって、動物園開設を願う一円募金が始められ、その募金が出発点になって、ようやく中国の拠点都市にふさわしい、自然動物園が完成しました。アフリカ大陸のケニヤを縮少したような、この広島市安佐動物公園には、猛獣も草食動物も、弱い小動物も各種の鳥類も、自然のままの姿で平和に暮しております。人間の世界も、かくありたいと、しみじみ痛感いたします。 いささかオーバーになりますが、関西以西にはこれほどの動物園はないと自負しております。旧式な陳列式でなく、動物自身の自然的生息状態を目前に観察できる様式は、咆哮するライオン、堂々と歩く象、ユーモラスに走るだ鳥などの姿に接することが可能なのであります。子供たちは、すベての動物が、それぞれのなわ張りに満足して、仲よく過ごしている姿に愛護の心を知るでありましょうし、おとなたちは、その姿に世界平和を連想するでありましょう。この動物公園を訪れる人は、やがて相当な数になると思いますが、来訪者は万全の注意を傾けて、動物たちに不測の事故を起こさないようにしていただき、とかく動物をいじめがちな日本人の悪癖は、この楽しい後山で洗い落していかれることを念願いたします。

広島市議会議長  浅 尾 義 光

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