2021/01/05キリコさん、年を越しました。
あけましておめでとうございます。
休園状態での年明けを迎えておりますが、本年も安佐動物公園をどうぞよろしくお願いいたします。
2020年の年の瀬、Twitter上での投票により11月に生まれたキリンの赤ちゃんの名前が、
『アカリ』に決まりました。
その名の通り、周りにあかりを灯すような、そんな存在になってくれたら嬉しいです。
ご投票いただいた皆様、ありがとうございました。
新しく誕生した赤ちゃんの名前も決まり、装具の取れたはぐみも広い運動場に出る練習をはじめて、
12月のキリン舎はとても賑やかでした。
そんな中、12月21日に当園最年長のキリコが24歳を迎えました。
飼育下のキリンの寿命は20~25年と言われています。
また国内で飼育されているキリンの中でも10番以内に入る高齢個体です。
キリコは、今年の2月に足を怪我して麻酔下で右後肢にギプスを巻きました。
2月のブログでも書いたようにキリンの麻酔はとても難しく、高齢の域に入っている
キリコの体への負担も、とても大きかったと思います。
さらにキリコは麻酔で横に倒れた拍子に少し嘔吐をし、誤嚥性の肺炎も患っています。
その日から、足が立てなくなったりしないか、肺炎が悪化したりしないかなど、
日々不安を抱えながら飼育しています。
しかし不安がる担当者をしり目に、キリコは4月には孫のはぐみを迎え入れ、
夏は少し暑さでばててしまったけれど、クーラーを導入してなんとか乗り越え、
11月にはひ孫の誕生を見守り、今はそのひ孫アカリのお世話を母親のカナと一緒にしています。
いままで何度も出産を経験してきたキリコには他にも孫やひ孫はいますが、
すぐそばでその成長を見守るのは初めてのこと。
「自分の子ども」以外の子キリンにどのような接し方をするのかと様子を見ていましたが、
顔や体を舐めたり、前足の間に挟んで守っているような姿を見せたりと、思っていた以上に
よく面倒を見てくれています。
そして不思議なことにアカリが生まれてからのほうが、キリコ自身の食欲も増し
元気になった印象すらあります。
そんな波乱万丈な2020年のキリコでしたが、無事に24歳を迎え、年を越すことができて
良かったなあとしみじみ感じています。
このまま長生きしてくれればと願うばかりですが、それ以上に
1日でも多く大好きなごはんをたくさん食べられるように、
少しでも長く日光浴しながら気持ちよさそうな表情をしてもらえるように。
キリコが穏やかに過ごせる日を少しでも多く作れるようにしていきたいと思います。
ひとまずこの年末年始の寒波は乗りこえましたが、またさらに気温が下がる予報ですね。
キリン舎にはヒーター用の灯油をたんまり溜め込んで備えています。
みなさまもどうぞ暖かくしてお過ごしください。
そして臨時休園が終わったときには、キリコに会いに安佐動物公園に遊びに来てくださいね。
(めん)