2021/02/07わくわく広場の日常③ シラタマの闘い
今年は数年ぶりにどかっと雪が積もり、なかなか厳しい冬です。
ところが、ここ数日は3月かと思う暖かさ。
このまま冬が終われば、ありがたいのですが。
明日から開園、しばらくは暖かい日が続きそうです。
昨年11月から、特別メニューの食事で、老いた身体を維持していたおばあちゃんヒツジの"シラタマ"。
1月10日頃から、座った後に立ち上がるのが難しくなってきました。
飼育係がお尻を持ち上げて立たせると、すたすた歩きます。
しかし座ってしまうと、どうにも後ろ肢に力が入らないようです。
これでは夜間はずっと同じ体勢で過ごすことになります。
そこで、彼女専用の寝床を準備して、褥瘡(じょくそう)*ができないようにしっかり身体にかかる圧を分散させるようにしています。
そのため、彼女だけは他の4頭のヒツジとは別室。
隣の部屋なので、姿は見えていますが、内心は寂しいかもしれませんね。
でも老婦人たるシラタマは落ち着いた様子で鳴きもせず、寝室に帰ってきてくれます。
そんなシラタマですが、朝の出舎時には「群れについていきたい」と鳴きます。
午前中は広場に出て日光浴、午後は他の個体より早めに寝室に帰ってゆっくり餌を食べます。
夜は座りっぱなしのため、身体の下半分が糞尿で汚れてしまっています。
ブラシやくしでといたり、毛をカットしたりしていますが、ちょっと小汚い見た目です。
明日から開園。
1日でも長くシラタマの姿を見ていただけるように精一杯飼育します。
(いち)
※じょくそう=体の一定の場所に、一定時間以上、一定以上の圧力が加わって皮膚が虚血性壊死に陥った状態。床ずれのこと