2020/07/08ペンギンぷーるの日常② 血液検査
ペンギンぷーるからこんにちは!
ペンギン担当になって早2ヶ月。あっという間でした。
先日、ペンギンにとっては半年ぶり、担当者にとっては初めての血液検査をしました。
暴れないように、そして咬まれないようにしっかり保定します。
採血は獣医が行います。
皮膚が露出した足首からアプローチしたり、
大きな血管が通っているフリッパー(腕)からアプローチしたり、
およそ30分ほどで全6頭の採血をしました。
その間にペンギンにわき腹を咬まれて悶絶し、獣医が針を刺したと勘違いする事件も・・・
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さて、どうして採血するのでしょう。
本来ペンギンは、海で生きた魚を捕まえて食べますが、その際に海水も飲み込みます。
そのため、ペンギンの体は塩分をたくさん外に排出するようになっています。
しかし、動物園のプールは淡水(水道水や井戸水)です。
さらに餌の冷凍アジを解凍するときに、塩分が水と一緒に流れ出てしまいます。
そんなアジを食べても、体は塩分(Na)を必要以上に排出し、足りなくなってしまいます。
ちなみにNaは水分量の調節、神経の伝達、筋肉の収縮などに関わっています。
多すぎても少なすぎても困る大事なものです。
そこで、Naが不足しないように塩を詰めたカプセルをアジに入れて食べさせています。
ビタミンも解凍するときに水と一緒に流出するので、ふりかけて与えています。
(写真左、右は塩カプセルを入れたアジ)
そして、定期的に採血し、体内のNaが不足していないかチェックしています。
果たして、6頭とも検査結果は良好でした。
採血直後は、保定された疲れでみんなぼーっと立っていましたが・・・
翌日にはいつも通りのペンギンたちでした。
(いち)