飼育係のasazooブログ! 動物の様子や飼育の話題など安佐動物公園の日々の様子を飼育係がお届けします!

2023/07/19わくわく広場の日常⑱ 双仔のヒツジが広場デビュー!

 

6月5日に産まれた仔ヒツジたちですが、 

広場にも来園者にも慣れてきたので、終日広場デビューしています。 

また、7月16日の命名式で、姉の名前が「カリン」、妹が「ボタン」に決定しました!

 

せっかくなので今回は、妊娠中のレンゲの様子と、仔ヒツジたちのこれまでの成長の様子をお伝えしたいと思います。 

 

品種によって異なりますが、当園のヒツジの繁殖期は10月~2月頃です。 

今年の1月8日、9日に父親のミロくんと母親のレンゲに同居してもらいました。 

 

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(1月8日:同居中) 

 

ヒツジの妊娠期間は5か月(約150日)ほどです。 

妊娠100日目くらいからお腹の中の仔が急成長して、お腹が大きくなったのが分かってきたり乳房が張ってきたりします。 

 

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(4月5日:妊娠86日前後のレンゲ) 

まだ、お腹の張りも乳房も目立ちません。 

 

 

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(4月19日:妊娠100日前後のレンゲ) 

 

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(6月4日:出産前日のレンゲ) 

だいぶお腹が大きくなり、乳房も張ってきています。 

 

 

そして、6月5日(妊娠148日目~149日目)。 

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朝から食欲は旺盛でしたが、 

お腹も下がってきたのでもうすぐかな、と思っていると、、、 

 

13時20分頃から、立ったり座ったりを繰り返し、座って踏ん張っている様子でした。出産徴候です。 

 

そして、16時05分に一次破水し、16時55分に最初の1頭(カリン)を出産しました。 

レンゲはすぐに仔ヒツジを舐めはじめ、40分後には仔ヒツジも自力で立ち上がってお乳を飲み始めました。 

 

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双仔の場合は、1頭目の出産から比較的短時間で2頭目を出産します。 

しかし、今回は1頭目の出産から1時間ほど経過しても生まれてこず、 

2頭目はいなかったか、と実は獣舎を後にしました。 

 

そして、翌日。 

仔ヒツジは元気かなあ、と寝室を覗くと、 

なんと2頭目(ボタン)の仔ヒツジが! 

職員が帰った後、しっかり2頭目を産んだようです。

 

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さて、仔ヒツジたちですが、 

産まれた日の体重が、カリン:3.80㎏、ボタン:3.01㎏でした。 

レンゲは昨年もメンマ(オス)を1頭出産しています。 

 

メンマが産まれた時と、双仔の体重を比較比べてみました。 

 

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(メンマと双仔の体重) 

 

オス・メスの違いもありますが、双仔で生まれた方は、体重増加がゆっくりにみえますね。 

 

仔ヒツジは、生後3ヵ月~4ヵ月で離乳しますが、母乳だけで過ごすのは数日です。 

すぐに母親を真似して草などを口に入れ始め、4週齢~5週齢には大人と同じように胃が発達し、反芻を始めます。 

 

産まれてきた双仔も、カリンは生後1日、ボタンは生後4日から、草を食みはじめました。 

その後、カリンが生後21日、ボタンは生後36日頃から、反芻しているのを確認しました。 

今では大人のヒツジたちに負けじと、青草やチモシーをもりもり食べています。 

 

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広場にも慣れ、とくにカリンの方は好奇心旺盛で、来園者の方にも近づいたりしています。 

あっという間に大きくなるので、ぜひ今のうちに会いに来てくださいね。 

 

  

 (ずー。)