2020/05/03はちゅうるい館の仲間たち(3)マレーハコガメ
こんにちは。じゃいです。
GWも後半に突入しましたね。この連載も、いまのところ順調に続けられております。
第3回となる今回は、マレーハコガメを紹介したいと思います。
インドネシアを中心とした東南アジアに生息するカメで、最大で甲羅の長径が20cmほどになります。
熱帯雨林やサバンナ周辺の水域に生息しており、泳ぐのは得意です。
虫、貝、小魚、水草、果物、藻類など色々なものを食べる雑食のカメで、
陸上でも水中でも餌をとっています。
さて、そんなマレーハコガメですが、なぜ「ハコガメ」というかご存知ですか?
実は、甲羅の形にちょっとした秘密があります。
こちら、頭も足も引っ込めてしまったマレーハコガメです。
引っ込めたとは言っても、手足が全くはみ出ていませんよね?
実はハコガメの仲間は、お腹側の甲羅が蝶番(ちょうつがい)になっていて、
隙間をピッタリと閉じることができるんです!
こちらがマレーハコガメのお腹側(腹甲)を横から見た写真と、
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真下(裏)から見た写真です。
それぞれ矢印が示している部分が蝶番になっていて、
ここを軸に腹甲を開けたり閉じたりすることができるんです。
ハコガメの仲間は、野外で危険を感じると、この隙間を閉じて"箱"のような姿になります。
固い甲羅に完全に閉じこもることで、頭や手足などのやわらかい部分を守っているんですね。
これが「ハコガメ」という名前の由来になっています。
せっかくなので、他の種類のカメと甲羅の形を比べてみましょう。
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左がハコガメ(トウブハコガメ)、右がリクガメ(インドホシガメ)、
それぞれ甲羅の標本を裏から見た写真です。
右の甲羅は、足が出入りするための隙間がしっかりと開いていますが、
左の甲羅は、隙間がピッタリと閉じているのがわかります。
まさに、完全防御ですね!
動物園では襲ってくる敵がいませんので、あまり"箱"になることは多くありませんが、
ときどき真ん丸の箱に閉じこもっている姿を見ることができます。
私達も健康のため、閉じこもっている時間が長くなってきていますが、
安全になったら、ぜひハコガメたちに会いにきてくださいね。
それでは、また次回!
じゃい













