飼育係のasazooブログ! 動物の様子や飼育の話題など安佐動物公園の日々の様子を飼育係がお届けします!

2020/04/30はちゅうるい館の仲間たち(2)ビルマニシキヘビ

こんにちは。じゃいです。

 

はちゅうるい館の仲間たち、勢いのある内に第2回です。

今回ご紹介するのは、はちゅうるい館で1番大きな動物です。

 

P1130541.JPG

その名もビルマニシキヘビ!

以前はインドニシキヘビ (Python molurus) の亜種とされていましたが、

2009年から独立種ビルマニシキヘビ (Python bivittatus) となっています。

 

顔をアップした写真だと、大きさがよくわかりませんね。

P1130612.JPG

野生の成体の全長は平均3.7m、最大で5.7mの記録があり、

飼育下だと8mを超えた記録も残っています。

基本的にはおとなしい性格で、ネズミや鳥などを主食にしていますが、

ときにはヤギ、ヒョウ、ヒトのような大きな相手も絞め殺して、食べることもあるそうです。

泳ぐのも木登りも得意です。樹上にいると迫力がすごいですよね。

 

さて、安佐動物公園のビルマニシキヘビは、どのぐらいの大きさなんでしょう?

直接メジャーをあてれば計測できますが、流石にちょっと怖いので...

代わりに、こちらの長さを測ってみました。

P1130624.JPG

じゃーん!ビルマニシキヘビの、綺麗に全身が残った抜け殻です。

 

 

P1130631.JPG

しっかりと顔の模様まで残っていますね。

 

 

P1130629.JPG

廊下でまっすぐ伸ばしてメジャーをあててみたところ、

 

460cm! でした。

 

ちなみに、ヘビの抜け殻は、基本的にヘビ本体よりも長くなります。

種類にもよりますが、だいたい本体の1.2倍ぐらいになることが知られています(※)。

 

460 ÷ 1.2 = 383.33... なので、

 

安佐のビルマの全長は、380cmぐらい!

ということがわかりました。大きいですね!

野生個体の平均をやや超えています。

 

とは言え、脱皮したときからさらに成長しているかもしれませんよね。

私は4月からの担当なので、この抜け殻がいつ脱皮したものなのかを知りませんでした。

そこで、昨年度までの爬虫類担当者に聞いてみました、

 

「この脱皮殻、いつ頃のですかね?」

「何年も前よ、前の前に飼ってた子のじゃけぇ」

 

・・・なんと、今の個体の抜け殻ではなかったようです。oh my.

が、だいたい同じぐらいの大きさはあるかなぁ・・・と、ガッカリしながら目測しています。

 

今の個体が綺麗に脱皮したら、絶対にまた測ってやろう、と心に決めたのでした。

 

それではまた次回!

じゃい

 

 

※福本幸夫他,2015.ヘビの脱皮殻長と体長(全長)との相関関係.爬虫両生類学会報, 2015(1): 79.